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いつまでも子どものままで

一回もちゃんと聴いたことのないアルバムの一曲目


eastern youth - 夜明けの歌 @ METEO NIGHT 2014 FINAL

Apple Musicが登場してから、本当にTSUTAYAに行くことがなくなった。近くのTSUTAYAが2,3年前に潰れてしまって足が遠のいてしまっているというのもあるが、それにしても何年もTSUTAYAでCDを借りていない気がする。
それでも、確かtofubeatsも言っていたことだけども、どこの街にも、TSUTAYAはあった。10年前くらいの日本の音楽はTSUTAYAが成り立っていたとさえ思う。更に言ってしまえば、TSUTAYAは若者にとって音楽を得るためのインフラであったのではないか。いくらYouTubeが登場したとはいえ、2005〜6年頃のYouTubeは今ほど楽曲は充実しておらず、なおかつ画質・音質ともに悪かった。素人がデジカメかなにかで撮影したライブ映像も多かったが、積極的に見たくなるようなものではなかった。レコード会社やアーティストが公式にチャンネルを持つというのも、日本ではやっとここ5年くらいで当たり前になってきた感じじゃないだろうか。
とにかく、僕もTSUTAYAで音楽を手に入れていた。だいたいTSUTAYAは、アルバム5枚で1000円キャンペーンというのをどの店でもやっていたが*1、「半額キャンペーン」のほうが安かった。店にもよるが、半額キャンペーンのときにすべて当日でアルバムをレンタルすると、1000円で8枚も借りることができたのである。もし買うとなると、国内盤は1枚3000円だが、その3000円でTSUTAYAの半額キャンペーン当日返却を使えば、24枚のアルバムを聴くことができる計算になる。利用しない手はなかった。
TSUTAYAからメールが来ると、僕は学校の帰り際、必ずTSUTAYAに寄って、10〜20枚ほどCDを試聴して、そのなかから8枚を選び、1000円で借りていた。そして次の日の朝、開店前のTSUTAYAの入り口に置かれた返却ボックスにそれを投げ込んで、高校へ向かうのであった。
そうやって毎回たくさんのアルバムを試聴していても、自分の興味とTSUTAYAの品揃えには限りがあるので、試聴機で何回も聴くようなアルバムが出てくる。だいたいそういうアルバムは何度も聴いていると「じゃあ今回は借りようかな」となるのだが、結局借りることのなかったアルバムがある。eastern youthの「感受性応答セヨ」である。

感受性応答セヨ

感受性応答セヨ

このアルバムがどれほど素晴らしいアルバムなのか、僕はあまり知らない。ちゃんとフルで聴いたことがないからである。だいたい僕は、いつもこのアルバムを、レンタル候補の一枚として試聴しはするのだが、他のものも聴きたかったし、僕の感受性が応答しなかった(何を言ってるんだ私は)ので、結局アルバムを通して聴いたことはなかったのだ。
ただ、その分、一曲目の「夜明けの歌」は何度も聴いていた。なんだかベタで暑苦しかったし、吉野寿の声があまり好きでなかった*2のもあってそのあとを聴こうとすることはなかったが、キラキラしたギターのイントロと、「夜が明ける、見えるだろう?」というあの歌い出しは、強烈に覚えている。


なんでこんなことを思い出したかというと、Apple MusicでBiSHのアルバムを聴いていたからである。

FAKE METAL JACKET

FAKE METAL JACKET

このグループ一番の名曲はやはり「BiSH-星が瞬く夜に」*3なので、どうしてもほかの曲を飛ばしてこの曲だけワンリピートしがちなのだが、アルバムを通して聴こうとすると、どうしても一曲目には「スパーク」を聴くことになる。

何度か聴いていると、前にどこかで聴いたことがあるような気がしてくる。「新しい何かが俺の中で目覚めた。時代が回る/夜は明ける。また日が昇る」…女の子がうたう歌の詞の一人称が「俺」であることもさして珍しいことではないが、「こういうのどっかで…」感が拭えない。歌詞だけではない。メロディも、ドラムのビートやリズム感も。
「夜明けの歌」とまったく同じだった。気づいたとき、この曲だけTSUTAYAで何度も聴いたことも全部思い出した。何か感動した。タイトルこそイエモンだけど、これはイースタンだ!と思った。

eastern youthが、というか「夜明けの歌」が聴きたくなって、Apple Musicで検索した。いくつかのアルバムは聴くことができたが、「感受性応答セヨ」はなかった。
仕方なしにYouTubeを開くと、SPACE SHOWER TVのアーカイブがあがっていた。コメント欄を見ると、

中三の時、徹夜で試験勉強して、空が明るくなってきた時、コンポからこの曲が流れてきた。
イースタンで一番好きな曲です。

eastern youth - 夜明けの歌 @ METEO NIGHT 2014 FINAL - YouTube

なんか、いろんな人の心を動かしてきた曲なんだなあ…。アルバム借りに行こうかな。

*1:いまもやってるのかな?

*2:というか、正直なことを言ってしまえば、見た目が好きでなかったというのもあるのかもしれない。

*3:ちなみに、ほかには「Is this call??」が好き。アイナ・ジ・エンドというやたら声がでかくてハスキーなメンバーがいるのだが、彼女が絞り出すような声で歌うサビが迫力満点で好きすぎる。ライブもぜひ一度行ってみたい。