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いつまでも子どものままで

ブックレビュー/サマリー系サイトが来る(Book-exについて)

ビジネス系必読本の内容がサラリとわかるwebメディア

前回のエントリーを読んだ友人から、割とそのテーマに近いサイトの話をされたので、このブログでも紹介しておく。そういえば、このブログで一ヶ月に二回更新するのって、はじめてだ。

 紹介されたのはこのサイト。
Book-ex(ブックエキス) ビジネス書の書評/レビュー/サマリー・要約のまとめサイト | 書評のまとめとビジネスに使える情報
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忙しいビジネスパーソンの本探しと読書時間の効率化をお手伝いし、『あなたのビジネスを加速させる』ブログメディアです。 ビジネス書の新刊書とロングセラーを中心に、書評、まとめを毎日紹介します。

Book-ex(ブックエキス) ビジネス書の書評/レビュー/サマリー・要約のまとめサイト | 書評のまとめとビジネスに使える情報

 僕は経営系の本にはめっぽう疎いので、「うーむ、よくわからん…」と思いながら眺めていたのだが、とりあえず、メイロマこと谷本真由美女史のノマド批判本『ノマドと社畜 ~ポスト3・11の働き方を真剣に考える』のサマリーがあったので読んでみた。

まず、日本のノマドは、スタイル先行型で、「出勤しなくていい」「最先端ぽい」など、うわべの格好よさがが話題となっていることが多いことが指摘されています。また、ノマドに関するセミナーの怪しさ、あやうさなども指摘しています。

筆者は、これらの風潮を

「デジタルな香りのする、新手の貧困ビジネス

と一刀両断します。

そのうえで、日本でノマドとして目立つことの多い職種(ライターや、デザイナー、コンサルタントやプランナー、PR担当など)は、日本の産業全体からみると実は少数派であることが指摘されます(広告業で日本の産業別事業所数のわずか0.5%)

つまり、ノマドと相性がよさそうな職種は非常に狭き門で、若者が安易に目指すものではない、と断じています。

一方で、海外のノマド事情はどうかというと、例えばイギリスではノマドは「専門家(付加価値の高い仕事を提供)」としての地位を確立している事実が紹介されています。

ノマド人口も400万人(労働力人口が3,000万人程度なので1割程度でしょうか)と相対的に多く、組合も存在しているとのこと。また、給与も相対的に高く、IT業界のアナリストレベルので日給7万円を稼いでいる例も紹介されています。

新刊【書評】『ノマドと社畜~ポスト3・11の働き方を真剣に考える』谷本真由美/著 | Book-ex(ブックエキス) ビジネス書の書評/レビュー/サマリー・要約のまとめサイト

「ノマドの世界は例えるなら、宮大工(みやだいく)や職人の世界だ」

という一文が示すように、ノマド、フリーランス、個人事業主、フリーエージェントなど言い方は違えど、その道のプロフェッショナルでなくては食っていけない、というのが根本だと思います。

新刊【書評】『ノマドと社畜~ポスト3・11の働き方を真剣に考える』谷本真由美/著 | Book-ex(ブックエキス) ビジネス書の書評/レビュー/サマリー・要約のまとめサイト

 ノマドについてまたひとつ詳しくなることができたと思う。しかも数分で。割と手軽だ。ノマドに関して議論をする上ではもっと勉強する必要があるかもしれないが、Twitter上での議論を冷静に見たり、自分の仕事感覚を掴んだりといった程度にビジネス書を読んでいるという人には、とてもいいサービスだ。さらに詳しく読んでみたければ、実際にすぐにリンク先に飛んで購入すればよい。

 また、割と自分の守備範囲に近い「文化/思想/歴史」のカテゴリもある。ここでは、経営面で役立つタイプの思想的視座を提供した本のレビュー/サマリーがたくさんある。トーマス・フリードマンの『フラット化する世界(上)』などの紹介もある。浅学故未読なので見てみよう。

たとえば、筆者は、「フラット化された世界」で個人が生き残っていくためには、自分を「無敵の民にする方法」を見つけ、そのために努力をしなければならないとしています。

では、その「無敵の民」の要件とはいったい何なのでしょうか。筆者はそれを、「自分の仕事がアウトソ-シング、デジタル化、オートメーション化されることがない人」、つまり「代替不可能な仕事についている人」と説明しています。

例えば、一流の腕をもった外科医は、どこにいっても一流の腕をもった外科医として評価をうけることができるはずです。世界的な歌手であるマドンナも、世界のどこに行ってもマドンナとして認知されており、世界中で人気を博しています。

ビジネスシーンではといいますと、例えば「アダプター(adapter)=適応者」が例として挙げられます。筆者は、「スペシャリストは、技術力は高いが視野が狭く、仲間内では認められるような専門技能に長けているが、分野を離れたところではあまり高く評価されない。一方でアダプターは、持ち場や経験の範囲が徐々に拡がるのに合わせて技術力を応用し、新たな能力を身に付け、人間関係を築き、全く新しい役割を担う。」としています。

ロングセラー【書評】『フラット化する世界』(トーマス・フリードマン/著) | Book-ex(ブックエキス) ビジネス書の書評/レビュー/サマリー・要約のまとめサイト

 なるほど、web2.0以降の時代感覚を的確に捉えた言葉ではないだろうか。
 Book-exはこれからさらにレビュー/サマリーを充実させていくと思うので、注目だ。

ビジネスパーソンが頼りにするキュレーションの「ブランド」

 Book-exを見て、「ああそうか」と思ったのは、ビジネスパーソンは論文を書くために本を引用したりする必要がないということだ(人文系大学生だからか、気づかなかった…)。彼らがビジネス書を読むのは、自分の仕事の質を上げたり、ビジネスに役立てたりするためであり、引用・研究するためではない。彼らは本を読む時間があれば仕事にその時間を使ったほうが有益である。だからこそ、彼らにとっては、Book-exというサイト名にあるような「本のエキス」の部分をできるだけ効率よく得ることが大切だ。そのようなビジネスパーソンたちにとって、ビジネス書をキュレーションし、そのエキスを教えてくれるウェブメディアは、手軽な便利なものとして今後より一層受容されていくだろう。
 また、前エントリーにも書いたが、現段階でのキュレーションにおいては、編集者の実力と、それに伴ったブランド力のようなものが重要になってくる時代である。具体的には、これも人文/サブカル系メディアになってしまって申し訳ないのだが、n11booksなどはTwitterユーザーなどから大きな支持を既に獲得しており、「n11booksが紹介する本はきっと面白い」というブランド力が定着しているように思われる。何かと話題のイケダハヤト氏のブログもその例だろう。Book-exもまた、これから「ビジネス書はここ!」というような強いブランド力をつけていくことだろう。今後の発展が楽しみなメディアである。
 というわけで、ビジネス書を読破して自己満足に浸ればいいと思っているそこのあなた、そんなことはとっととやめてBook-exを見ましょう。そして、浮いた時間は仕事しましょう。